新潟県 佐渡市 沢根保育園
6歳・小学校4年
1週間
2023年6月、私(父)と妻、娘(小4)、息子(年長)の4人で新潟県の佐渡島(佐渡市)へ、1週間の保育園留学に行ってきました。全国各地に留学の候補地がある中で佐渡を選んだ理由は、私たち夫婦が海や離島が大好きだから。日頃から「子どもたちに手がかからなくなったら、夫婦で離島に移住したいね!」と妻に話しているくらい、なにか島へ惹かれるような気持ちがありました。そのような中、以前から興味を持っていた保育園留学の候補地に佐渡が加わったと知り、これは島暮らしを体験できるチャンス!だと思いました。最近あまり家族で旅行もできていませんでしたし、子どもが年長なので保育園留学に行くなら今年がラストチャンス。おとなにとっても子どもにとっても良い経験になると考え留学を決めました。山形県酒田市の自宅から新潟の港まで車で2時間半、港での待機時間が1時間、その後カーフェリーで2時間半、さらに宿までは車で40分。普段カーフェリーに乗る機会がなく、しかも長時間なので子どもたちが飽きないか心配でしたので、行く前に新しいおもちゃを購入して、折り紙・塗り絵も持参しつつ、きれいな青空とフェリーの回りを飛び回るカモメを眺めたり、フェリー内にあるゲームセンターで遊んだりして楽しく過ごしました。
滞在した宿は、3DKの一軒家「ル・ブルー佐渡 SAWANE 」です。目の前に海が広がる最高のロケーションで、海好きな私は窓から見える絶景を見て一気に幸せな気分に。子どもたちもいつもと違う景色に喜んでおり、初日早くも「来てよかった!」と思いました。



せっかくの機会なので、早起きして海に出かけたり、保育園のお迎えの後に海へ立ち寄ったり、家族で海を楽しみ尽くしました。海沿いをのんびりと散歩したり、夕方保育園が終わった後はきれいな夕日を眺めながら水切り(海に石を投げて水面を切る遊び)をしたりして遊びました。海は時間で表情が変わるので、それを見つめる時間が幸せでたまりませんでした。

私たちが佐渡に行く前、少し不安だったのが、「いつもと違う環境で子どもたちが楽しく過ごせるのか」ということでした。しかし、その不安は初日一気に吹き飛びました。まず宿に着き、近所に住む年配の方に家族でごあいさつしたのですが、「子どもの声は久しぶりに聞いたよ!子どもが近くにいてくれると、私たちも元気になる!」と喜んでくださったのです。知らない土地から来た私たちを温かく迎えてくださり、とても嬉しかったです。また、宿のスタッフさんもとても気さくでした。佐渡に滞在中、宿が提携している「たびのホテル」の浴場を自由に使って良いとのことで毎日通ったのですが、スタッフさんが私たちの顔と名前を覚えて気さくに声をかけてくださったのです。その温かい対応が嬉しかったと子どもたちも喜んでいました。佐渡の方々は温かい方が多くていいところだなぁと思いました。事前に沢根保育園の先生とオンライン面談ができたことも安心感のある一つでした。
今回お世話になった「沢根保育園」は0歳〜5歳児の定員が40人ほどの小さな園。縦割りの年齢混合スタイルで、年齢関係なく子どもたちみんなが仲良しです。
県外から来た我が子ともすぐに仲良くしてくれる在園の子どもたちの姿にも嬉しく思いました。

年長さんは2人だけだったのですが、その子たちと先生が留学初日、息子を大歓迎してくれてとても嬉しかったようです。すぐに仲良くなり、「1日で友だちができたんだよ!」と自信満々で報告してくれましたし、留学が終わった今でも自慢気に話してくれます。
息子はこの保育園で過ごしたことで大きな自信を身につけました。保育園の近くには海や林があることから、園でも生き物や自然とのふれあいを大事にしています。園でも育てていたカブトムシのサナギを見せてもらうことができたり、虫などを捕まえたりして遊んでいたのですが、人生ではじめてハサミムシと出会ったようです。それから息子はハサミムシを見つけることが大好きになり、見つけては「ここにいるよ!」とみんなに教えていました。それを先生や友だちが「よく見つけたね!すごい!」とほめてくれたことが、息子にとって大きな自信となったようです。また、普段している果物の皮むきや木登りもこの園で披露したことでみんなからほめてもらえて、さらに友だちが息子の真似をして皮むきや木登りに挑戦してくれたことがうれしかったのか、自信につながったようでした。よほどうれしかったのか、今では家の柱も登りますし、うんていもがんばっています!
沢根保育園は、その日何をして遊ぶかを先生が決めるのではなく、子どもが決めるというスタイル。1週間という短期間の留学でしたが、その間にも自主性や創造力が育まれましたし、さまざまなことへ興味を持つようになりました。保育園は海に近いので、よく海に行って海にまつわる話を先生から聞くようなのですが、ある日、「エイの毒はしっぽにあるんだよ!」と教えてくれたのです。自分が現地で学んだ知識を親に教えてくれるということは、その成長ぶりにとても驚きましたし、嬉しくなりました。先生たちはとても親切で話しやすく、「コドモン」というアプリでその日の様子を写真と文章で丁寧に教えてくれました。私たち両親はその日の様子をアプリで見ることが毎日の楽しみになっていました。


最後の登園日はせっかくなので、家族全員で迎えに行きました。すると、保育園のみんなが出てきてくれてハイタッチしたりして別れを惜しみました。1週間とはいえ、息子に愛情を注ぎ、温かく見守ってくださったことに家族一同感激しました。沢根保育園にお世話になったことで息子が大きく成長し、とても感謝しています。
今回の保育園留学に際して、小学生の娘はその間どうしようかと悩みましたが、娘の通っている小学校に相談したところ、滞在中リモートで授業を受けられることになりました。

娘は最近授業で日本地図や全国各地の特産品などを調べているのですが、佐渡で実際体験したことを帰ってからみんなの前で発表する機会もいただけることになりました。本やテレビ、インターネットで簡単に情報が得られる時代ですが、実際に体験するのが一番勉強になります。娘はこの滞在中、多くのことを学んで小学校の友だちに伝えようと、一生懸命メモしたり調べたり、発表の練習をしたりしていました。その姿を見て成長を感じましたし、佐渡での体験は娘にとって良い思い出になったと思います。
滞在期間の日中、妻は娘と共に過ごし、私はリモートワークをしました。「せっかくの機会なので、いろいろな場所でリモートワークしてみたい!」と、島内のコワーキングスペースを探したところ、2か所あることがわかりました。一つは宿から車で5分ほどのところにある「HOSTEL perch(パーチ)」内にあります。レトロな旅館を改装した店舗で、利用料が1日900円と、とてもリーズナブル!施設内には日本初の「蔵サウナ」があるところも魅力です。今回は時間もなかったので、サウナは体験できませんでしたが、また訪れる際には蔵サウナでゆっくりしたいと思います。二つ目は宿から車で約40分のところにある「SADO PORT LOUNGE」。とてもきれいで居心地抜群でした。

自宅とこの二つのコワーキングスペースを使用したことで、気分転換になり、仕事がとてもはかどりました。
佐渡ではご当地グルメを思いっきり楽しみました。「佐渡といえば海産物!」ということで、まずは地元の方におすすめ頂いた全国の寿司屋に食材を卸しているという回転寿司店「弁慶」へ訪問。シャリもネタもとてもおいしく、家族一同幸せな気持ちになりました。

スーパーにも新鮮な海産物がずらりと並んでおり、お家ごはんの日は刺身を数種類買って味わいました。私の住んでいる地域の刺身よりも厚切りで食べ応えがあり、新鮮で大満足でした。

また、新潟は米どころでもあるので、お米もとてもおいしかったです。炊き上がりの香りやつや、味が素晴らしく、この土地ならではの味を堪能できました。
今回1週間の滞在だったため限られたお休みの日になりますが、、佐渡の観光名所を回りました。まずは「佐渡西三川ゴールドパーク」で砂金取り体験。ここでは、絶対に砂金をとらせてくれる施設という触れ込みもありスタッフさんに教わりながら挑戦したところ、うまく金が取れて家族全員喜んでいました。


また、トキの森公園にトキを見に行ったり、佐渡名物の「たらい舟」に乗ったりもしましたし、娘の念願だったシーカヤックも楽しみました。佐渡でしかできないアクティビティを家族みんなで満喫でき、貴重な経験になりました。

佐渡は海や山などの自然もある一方で、衣食住に関するお店が一通りあり、とても便利でした。史跡である佐渡金山、銀山などの観光名所もあり、最近インバウンドでも人気の地域。


島ならではのあったかい人柄と、海を目の前にした離島の保育園留学で、佐渡を選んで本当に良かったと思います。今は情報がインターネットで簡単に得られる時代ですが、オンラインだけではわからない魅力がたくさんある土地でした。島というと、リゾート感はありつつも、少し不便さを感じてしまうこともあるかと思いますが、佐渡はまったくそんなことはありませんでした。スーパーもあれば、レンタカーもある、コワーキングスペースもあって、暮らしやすい地域です。一方で海を目の前にしながら、近くに山もある、そんな自然豊な場所で、気持ちも穏やかに。今回の滞在で家族一同、佐渡のことが大好きになりました。地域を巡るには1週間だとまだまだ時間が足りなかったので、機会を見つけて、また伺いたいと思います。
取材・執筆:堀 綾乃
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