北海道鹿追町 鹿追町認定こども園しかおい
5歳
1週間
私たちは神奈川県に住む家族です。今回は、年長の長女と生後半年の次女と一緒に、北海道鹿追町の「認定こども園しかおい」で保育園留学を体験しました。
保育園留学を知ったのは、約1年前。こどもの長期休みに、自宅で過ごす以外の選択肢がないかなとインターネットで調べていたところ、保育園留学のサイトを見つけました。
「普段とは違う環境でこどもと過ごすのは面白そう!」と思ったのが最初の印象です。今住んでいる場所ではなかなかできない自然体験を、こどもにたっぷりさせてあげられそうなことにも惹かれました。
「いつか行ってみたい」と思いながらも、具体的に予定を立てるところまでは進まず、気になったまま、なんとなく1年経っていました。
そんな中、長女の夏休み期間中に夫の出張が決まり、一週間不在になることに。そこで「それなら、思い切って外に出て、長女に今しかできない体験をさせてあげよう」と考え、鹿追町への保育園留学を決めました。

鹿追町を選んだのは、徒歩と公共交通機関を中心に生活できそうだったこと。東京近郊の夏とは違い、北海道なら徒歩での移動もお散歩のように楽しめるのではないかと思いました。
そんな期待を胸に、少しのドキドキも抱えながら、飛行機などの公共交通機関を乗り継いで北海道へ向かいました。
帯広駅で路線バスを待つ時間には、途中のおびひろ動物園にも立ち寄りました。
長女は動物が大好きなので、馬を撫でたり、モルモットを抱っこしたり。駅から近く、授乳室もあり、こどもと一緒に過ごしやすい動物園だったので、移動途中の寄り道も楽しい時間になりました。
乳児を連れての長距離移動ということもあり、出発前は予定通りに進むかなと少し気を張っていましたが、無事に鹿追町へ到着。たくさんの荷物を抱えての移動を終え、宿に着いたときには、ようやくひと息つくことができました。

長女は朝日とともに母より早く起きるほど、登園を楽しみにしていました。
「北海道の保育園に行ってみる?」と聞いたときには「行く!!!」と即答していた長女ですが、出発が近づくと「楽しみだけど、ちょっとドキドキする」と話していました。
ところが、園に到着して自由遊びの広場に入ると、駆け寄ってきてくれたお友達とすぐに手をつないで遊びに行きました。気づいたときにはどこにいるのか分からなくなるほど。新しい環境にすっと入っていく姿に、親としても驚きました。

園児のみんながとても優しく、水筒やコップの置き場所、手洗いの仕方など、右も左も分からない長女に積極的に教えてくれました。初日からお友だちの輪の中に自然と入っていく姿を見て、親としても安心したのを覚えています。
室内遊びでは、体を動かす子、工作をする子など、それぞれが自分の「やりたい」ことを楽しんでいる姿が印象的でした。

ある日は、お菓子の空き箱にたくさんのシールを貼ってメイクパレットを作ったり、スズランテープを髪につけてエクステにしたり。身近なものを使いながら、自分で考えて遊びを広げていく様子がとても楽しそうでした。作ったメイクパレットは今でも大切に持っていて、帰宅してからも「ママ、今日は何色にする?」とお化粧ごっこをしてくれます。
外遊びでは、水遊びや泥遊びを楽しみました。園にできる梨の実をすり潰して水と混ぜ、ジュースに見立てて遊んだり、お散歩では手作りのバッグを持って木の葉やナナカマドの実を集めたり。身近な自然を遊びに取り入れながら、北海道ならではの季節を楽しんでいたようです。
そして、特に印象に残っているのが、最終日に体験したジャガイモ掘りです。
滞在中は曇りや雨の日が多く、畑の状態によっては延期になる予定でした。それでも、せっかく鹿追町まで来たのだから何とか経験させてあげたいと、園の方が前日から大きなビニールシートで畑を覆ってくださり、無事にジャガイモ掘りをすることができました。
土を掘るとジャガイモが顔を出す様子に、長女も夢中に。大きくてツヤツヤのピーマンも収穫させてもらい、自分で採った野菜を嬉しそうに食べていました。
帰宅してからも、料理にジャガイモが入っていると「これは私がとったやつ?美味しい?」と聞いてきます。鹿追町での体験が、帰ってからの日常にもつながっていることが嬉しく感じます。
そんな一週間も、いよいよ最終日。朝の登園前には、お世話になった先生へ「またくるね」とお手紙を書いていました。まだひらがなを十分に書ける段階ではありませんが、母が書いた文字をよく見ながら、自分で一生懸命お手紙を書こうとする姿がとても微笑ましかったです。

お友だちや先生とのお別れが近づくと、「またここに来たい」「帰ったあと先生に電話してもいい?」と話していた長女。下校時には、お友だちや先生だけでなく、毎日の登園・降園のときに眺めていたカメのよつばちゃんとのお別れも名残惜しそうにしていました。
たった一週間でしたが、長女にとっては、お友だちや先生と出会い、自然の中で遊び、自分の「やりたい」を思いきり楽しんだ、思い出深い一週間になったようです。

滞在した宿は、一棟貸しの「Pika Shikaoi (ピーカ鹿追)」です。
元喫茶店の建物を活かした、可愛らしい雰囲気の空間でした。家の中心には大きなカウンターがあり、長女を保育園に送ったあとは、備え付けのスピーカーで好きな音楽をかけながらコーヒーを飲む時間が、私にとって特別なひとときでした。

0〜3歳くらいのこどもが楽しめるおもちゃも用意されていて、次女は畳のスペースでご機嫌に過ごしていました。長女はこども用のロッキングチェアがお気に入りで、見つけるとゆらゆら揺れながら楽しんでいました。
食事は、自炊と外食が半々くらい。朝食は自炊をしていました。調理器具もそろっていたので使いやすく、道の駅で購入したパンや卵、ヨーグルト、野菜などを並べ、「これはこの町で作られたものなんだよ」と話しながら食べる朝食は、普段よりも少し丁寧な時間に感じられました。
Wi-Fiもあり、大きなダイニングテーブルに加えて幅広のカウンターもあるので、作業スペースとしても使いやすそうでした。

宿の方にも、到着時に待っていてくださったり、雨の日にはお迎えを心配して電話をくださったりと、滞在中さまざまな場面で気にかけていただきました。帰る日には、大きな荷物を抱えて宅急便を発送できるコンビニまで一緒に来てくださるなど、細やかなサポートがとてもありがたかったです。慣れない土地での一週間でしたが、こうした温かい支えがあったことで、安心して過ごすことができました。
長女が登園している間は、買い出しや家事を済ませたあと、町を歩いたり、気になる場所へ出かけたりして過ごしました。
道の駅しかおいで食材を買ったり、芝生でコーヒーを飲んだり、町を散策したり。ピュアモルトクラブハウスや鹿追神社にも足を運びました。

天気の良い日には路線バスに乗ってうりまくへ。ライディングパークでお馬さんを眺めたり、ソフトクリームを食べたりして過ごしました。帰りには地域の方が利用するバスに乗り、放牧されている牛を眺めながら、運転手さんと町のことをお話しする機会もありました。観光だけではなく、地域の暮らしに少し触れられたような時間が印象に残っています。

旅行のように観光地を巡るだけではなく、保育園に通い、スーパーで買い物をして、町を歩いて、地域の人と話す。半分暮らすような、半分旅をしているような一週間でした。
今回は車を使わずに過ごしましたが、鹿追町には乗馬やカヌー、牧場体験、温泉など、まだまだ気になる場所があります。次は夫も一緒に、別の季節の鹿追町を訪れてみたいと思っています。冬の雪景色も、きっと素敵なのだろうなと今から楽しみです。

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