岐阜県山県市 富波保育園
4歳
1週間
私たちは長野県に住む3人家族です。2026年1月、初めてとなる保育園留学を岐阜県山県市の「富波保育園」で体験してきました。
以前から、こどもには普段とは違う環境の中でも自分なりに適応していく力を身につけてほしいという思いがありました。幼児期に地方の豊かな自然や地域の中で生活しながら過ごす経験は、きっとこどもにとって大きな学びになるだろうと感じ、調べていく中で保育園留学に興味を持ちました。

また、保育園留学を知ったことで、日本には素敵な保育観を持つ保育施設がたくさんあることを知りました。保育という切り口から地域と関わり、実際に保育園に通いながらその土地での暮らしを体験できるという点にも大きな魅力を感じました。
家族で留学先や時期を少し検討したものの、申し込みまで悩んだ期間は3日ほど。ちょうど雪遊びができそうな時期だったこともあり、このタイミングで行ってみようと決めました。

今回の留学先に岐阜県山県市の富波保育園を選んだのは、少人数の異年齢保育に興味があったこと、そして雪遊びをしてみたいと思っていたことが理由です。さらに、工具を使った木工や焚き火などもできるとプランナーの方におすすめしていただいたことも後押しになりました。

実は岐阜県を訪れるのは初めてでしたが、長野の自宅から車で4〜5時間ほどとアクセスしやすい点も決め手の一つでした。
出発前は「在園児の子たちと馴染めるだろうか」「楽しんでくれるだろうか」という親としての心配もありました。息子自身も「なんで違う保育園に行かなきゃいけないの?」と少し不安そうな様子でしたが、そんな気持ちを抱えながら私たちは車で約4時間半かけて山県市へ向かいました。
出発前には少し乗り気になっていた息子でしたが、登園当日の朝、園へ向かう道中では「やっぱり行きたくないな〜」とぽつり。口数も少なく、やはり緊張している様子でした。
しかし園に到着すると、園長先生をはじめ先生方がとても温かく迎えてくださり、泣くこともなくすんなりと保育室へ入っていきました。
道中で不安そうな様子を見ていたこともあり、この日は慣らし保育として給食後に迎えに行くことにしましたが、迎えに行くと朝の神妙な顔はどこへやら。「なんで迎えに来たの?もっと遊びたかったのに。」と言われてしまい、親の心子知らずとはこのことかと苦笑い。
どうやら大好きなすごろくを年長の子たちと一緒に楽しみ、初日からすっかり馴染めたようでした。先生方が上手に輪に入れてくださったのだと思います。

初日には在園児の前で自己紹介する機会も作ってくださり、みんなの前でしっかり挨拶もできたと聞きました。帰り道では「明日も富波保育園行く!」と意気込んでおり、早くも園生活が楽しみになっていたようで、親としてもとても安心しました。

室内では、すごろくやラキュー、あやとり、木工など、さまざまな遊びを楽しんだようです。
ラキューでは少し難しくて自分だけでは作れなかったそうですが、年長のお兄さんが手伝ってくれてロボットが完成。思い通りのものができたことがとても嬉しかったようです。
あやとりは今回初めて遊んだそうで、帰宅後には園から持ち帰った紐で披露してくれました。

木工遊びではカナヅチを使って釘打ちをし、剣や銃など自分の好きなものを作ったそうです。普段の幼稚園ではなかなかできない体験で、とても新鮮だったようでした。

外遊びでは、滞在中に雪が降り、園庭での雪遊びを何度か楽しめたそうです。また園庭では焚き火体験のイベントもあり、落ち葉や枝など燃えそうなものを集めてマッチで火をつける体験もさせてもらいました。

空き缶の箱に松ぼっくりや花を詰めて焚き火の中に入れ、蒸し焼きにする「花炭」作りも体験。形を残したまま真っ黒になった花炭はとてもきれいで、親にとっても初めて見る体験でした。

焚き火ではマシュマロやウインナーを焼いて食べる時間もあり、自然の中ならではの体験を楽しめたようです。

他にも、オリジナルの凧を作って近くの広場まで散歩に行き凧あげをしたり、園庭のロープアスレチックで体を動かしたりと、年長の子のやり方を真似しながらさまざまな遊びに挑戦していました。

最終日は登園も降園も意外とあっさりしていましたが、満足そうな様子だったとのこと。仲良くなった年長の友だちと「お別れが寂しいね」と話していたと先生から聞き、短い期間ながらも大切な関係ができていたのだと感じました。
滞在中は古民家の「山県古民家ちごのもり」さんにお世話になりました。古民家特有の通気性の良さ(寒さ)には少し驚きましたが、暖房器具がしっかり用意されていたので問題なく過ごすことができました。


そして、檜のお風呂は広々としていて、体の芯まで温まるとても気持ちのよいものでした。
宿のオーナーさんが隣に住んでおられ、困りごとがあるとすぐに対応してくださったのもありがたかったです。
食事は朝夕は簡単な自炊、昼は外食が多く、自炊6・外食4ほどの割合でした。地元の飲食店にもいくつか訪れ、楽しむことができました。おすすめのお店は最後にまとめてご紹介しますね。

週末には伊自良湖でワカサギ釣りにも挑戦。寒さもありあまり釣れませんでしたが、それも含めてよい思い出です。

また、市内の山道を走っていると野生の鹿や猿に出会うこともあり、自然とともに暮らす地域の姿を感じることができました。

帰宅後、留学から1週間ほどで息子の誕生日がありました。プレゼントに何がほしいか聞くと、「富波保育園で遊んだラキューがほしい!」とのこと。実際にプレゼントすると、「〇〇くんが作ってくれたロボットを作る!」と、園で教えてもらったことを思い出しながら手を動かしていました。

また、あやとりにもすっかり夢中になり、地元の図書館であやとりの本を借りてきて親子で楽しんでいます。最初は難しかったものも何度も挑戦するうちにできるようになり、その喜びを感じている姿が印象的です。
最終日に先生方からいただいた写真や寄せ書きも、とても心に残りました。帰宅後もそれを眺めながら「〇〇くんと△△したんだよ」と嬉しそうに話してくれます。

もともとは「新しい環境の中で適応していく力を身につけてほしい」という親の思いから始まった保育園留学でした。しかし、葛藤しながらも自分で居場所を見つけていく息子の姿は想像以上にたくましく、こどもが持つ力の大きさを改めて感じる機会となりました。
保育園留学は、親子で新しい一面に出会える本当に貴重な機会でした。
そして何より、そんな我が子の成長を少し離れた視点から見つめる時間は、親である私たち自身が成長させてもらう経験でもあったように思います。
滞在中に立ち寄ったおすすめのお店を紹介します。
石臼挽きそばや、桑の実豆のおこわが絶品でした。地元の食材が楽しめるのでおすすめです。

山県ばすけっとという道の駅にあり、地元食材を使った料理が楽しめます。
地元で有名な洋食店。ハヤシライスがおすすめです。

フルーツ狩りやヤギへの餌やり体験ができる「体験農園みとか」に併設されたカフェ。自然を眺めながら、美味しいスイーツがいただけます。
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