福島県鮫川村 さめがわこどもセンター
4歳
1週間

こんにちは。私たちは茨城県に住む5人家族です。2024年11月、私と息子(4歳)で福島県鮫川村へ、1週間の保育園留学に行ってきました。
ある時、私はこどもが自分の思いで遊んだり、思いを汲み取ることに力を入れた園はあるのだろうか?どのようなものがあるのだろうか?と調べていたところ保育園留学を知りました。やがて、お茶の水女子大名誉教授の内田先生が非認知能力の成長についてお話しされている記事を読んで、なるほど!これは良いと直感しました。
知ったからには今すぐに行きたくなるもの。小学生の上の子たちもいますので、留守にできる1週間だけ、まず行ってみよう!と行き先を調べ始めました。鮫川村は、ちょうど3ヶ月前にキャンプに行ったこともある地域で、車で約2時間。心理的な距離の近さもあったため、すんなり「ここにしよう!」と決めました。
さめがわこどもセンターの登園初日、息子は少しどきまぎした様子です。苦手なことに直面すると、なんだかテンションが高くなることがあり、まさにその様子…。少し心配もありましたが、先生たちの優しいフォローでお部屋にすっと入っていくことができました。

先生から、なにか伝えておきたいことはありますか?と私にも声をかけていただいたので、「4歳になってから要望をうまく言えないことがあり、自分の気持ちを表現するのに時間がかかること」「言っていいんだよと言う雰囲気を作ってもらえると助かります」とお伝えしていました。すると、お迎えの時に、先生から「僕はこの食べ物が嫌いだから食べないんだよ」と話していたというフィードバックをいただきました(確か…茄子かピーマンです)。私の小さな話を覚えていて、きちんと息子を見守ってくださっている!この出来事はとても大きな安心となり、「おまかせできる園だ」と初日に心から信頼を置くことができました。

園では毎日楽しく過ごしていたようで「きょうは下駄箱でカタツムリを飼っているお友達がいたんだよ!」というユニークな話に驚いたり…毎日いろんな出来事がありました。あっ、カタツムリは帰る頃にはいなかったそうです。下駄箱に生き物を置いていい園、おおらかで楽しいですね。
毎日の連絡は、送り迎え時に担任の先生と少し話す程度でした。他には、スタンプカードに一言追記したり…ですね。先生のお話で、制作したり、外で一輪車に葉っぱを載せて遊んでいたことや生き物を探していたことなど、楽しく過ごしている様子をじゅうぶんに感じることができました。初日の出来事で「おまかせする!」と決めたので、細かいことは気になりませんでしたね。「本人が楽しんでいたらいい」、これに尽きると思います。最終日、お別れの様子もあっさりとしたものでした。「また来るね、バイバイ!」と。息子にとって、また来ようと思える場所ができた。嬉しいことです。
宿はヤギや鶏もいるゲストハウスです。行ってからわかったことですが、宿オーナーさんは、知り合いの知り合いでした。とにかく行く!と決めてほとんど何も調べずに行ったので、嬉しいサプライズでしたね。オーナーさんとは、初日から犬の散歩をご一緒にさせていただいたり、朝の「いってらっしゃい」の挨拶、息子が「残飯を鶏にあげてもいいですか?」と聞いたり…たくさん交流の機会をいただきました。

畑で野菜を収穫させていただいたり、おすそ分けをいただいたりして、自炊の食材には困りませんでした。特に菊芋は、普段食べている菊芋はなんだったのだろうか…?と思うほどシャキシャキした食感が際立つおいしさでした。

宿の隣にある鶏舎のうみたての卵も、息子は大好きな卵かけご飯を食べることができて喜んでいました。雛の様子も気になるようで、よく見に行っていました。滞在はじめに雛が数匹死んでしまったことで他の雛は大丈夫かな?と、大事に思っていたようです。

「食育」のようにかしこまったものではないのに、それ以上に命や食べ物を身近に感じる自然な暮らしは、「子どもが自分の思いで遊び、うごき、かんがえる」。私たちの普段の暮らしを見つめ直すきっかけにもなりました。
滞在中は、宿と園が30分ほどの距離なので車で送り迎えをしました。私の仕事は普段からリモートワークなので、図書館に行ったり(Wi-Fiあり・電源なし)、白河市のカフェSHOZOさん(Wi-Fiなし)で作業したり、いつも通りに取り組めました。図書館は靴を脱いで上がる方式です。下駄箱に入れた自分の靴に太陽の日差しが当たり、帰りはじんわりあたたまっていました。寒い日が多かったので、心まであたたかくなりました。

昼食は私1人なのでかんたんに済ませていました。お食事もできる温泉旅館「結び」さんでは、鮫川村の名産物、プチプチのえごまが入った「えごまみそラーメン」をいただきました。ピリッとした辛みで体があたたまりおいしいですよ。豆腐が有名な「てまめ館」では、豆乳が190円!とても濃厚で印象に残っています。(2024年11月の情報です)

ある日は、和紙体験とジャージー牛の乳搾りに参加しました。ちょうど祝日だったので、パパと上の息子もキャンピングカーで1泊だけ合流したんですよ。300年以上の歴史がある鮫川和紙で、一緒にランプシェードをつくりました。「ファームつばさ」では、息子はジャージー牛を怖がってしまい乳搾りできなかったのですが、「別の日にまたおいでよ」と声をかけてくださいました。

いつもの園では14時降園なので、鮫川村滞在中も午後早めのお迎えに行き、毎日いろいろな場所を巡りました。いわき市との境界にある朝日山は標高約797m!私たちは普段から山登りをしているので、片道1時間くらいでしょうか…4歳も登り切ることができました。晴れた日は全方位見渡せて壮観ですよ。

村の方に教えていただいた天狗橋は、むかしむかし天狗がかけたと言い伝えられるとっても大きな石橋です。鮫川村は標高が高いのでとても寒いと、園の先生が面談で教えてくださったのでじゅうぶんな防寒具を持参しました。

虫がテーマの科学館「ムシテックワールド」は車で約1時間ほど。昆虫好きにはたまらなく魅力的な施設です。

毎日お出かけの後は、村の温泉施設「さぎり荘」に通いました。常連のおばあちゃまとは「大根の葉の使い方」で話が弾みましたね。捨てるけれど、食べるとしたらどんな料理をするか…他愛もない話が楽しく、ぐっと心の距離を近づけてくれました。
日中は車の窓から紅葉を楽しみましたが、帰り道は日が落ちるのも早く、真っ暗です。

星がきれいなのはもちろんですが、鮫川村は山が特徴的だと感じます。特に、国道289号線を運転していると、起伏ある土地の低いところを縫うように走行するので、山を過るたびに夜空が違う形で切り取られるのです。そこに星が散りばめられており、異世界に来たような感覚がありました。

金曜日は、リモートワーク中にも訪れたcafe mondayさんで、息子と一緒に1週間を締めくくる夕食を。昔ゲームセンターだった施設を改装した、アメリカの懐かしい時代を感じる素敵なカフェですよ。

1人で走行すると心細くなるほどの暗い夜道も、横に息子が乗っていると安心です。お互いに「2人でいるから安心だね」と言いながらナイトドライブを楽しみ、絆が深まったと感じています。息子は帰宅後も鶏の雛のことを「大丈夫かな、今生きているかな」、と気にしているので様子を見に行きたいですね。残念ながらタイミングが合わなかったジャージー牛の乳搾りも「また今度!」。
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