こどもはこんなにも逞しく、頼もしい。信頼がぐっと増した母娘2人の大冒険。

熊本県苓北町 志岐保育園

3歳

1週間

こんにちは!私たちは普段東京都で暮らしている母娘(3歳)です。熊本県天草郡苓北町へ初となる1週間の保育園留学へ行ってきました。

参加のきっかけ

以前から保育園留学に興味がありましたが、主に3つの理由で参加を決めました。日本の美しい地域をたくさん知り、こどもにこの国を「ふるさと」だと感じてもらいたいこと。都会だけでなく、さまざまな地域の街並みや人々の暮らし、それぞれの価値観に触れてほしいと思ったこと。そして、3歳になり少しずつコミュニケーションが取れるようになった娘が、知らない土地や人に囲まれたとき、どんな反応を見せるのか知りたいという気持ちもありました。

ちょうど自分の仕事がひと段落し、次のフェーズへ進む前の9月初旬。夏の終わりを楽しみたい気持ちと、水遊びが大好きな娘のリクエストから、今回の留学先は「海遊び・川遊びができること」を条件に探し始めました。滞在先は安心して過ごせるホテルが希望。さらに、普段から大好きな温泉や銭湯も楽しめたら最高だな、と考えていました。

そうして候補に挙がったのが、熊本県の天草です。

天草に行き先を絞り、別の園とオンライン面談をした翌日に、熊本地震が発生。その影響で当初の園での受け入れは難しくなりましたが、今回留学した志岐保育園が受け入れてくださることになりました。

まだ余震が続くなか、ニュースやSNSで地域への影響を知り、娘にも以前から熊本県へ行くと伝えていたこともあって、現地の状況を自分ごとのように感じていました。「絶対に行こう」。自分たちが現地を訪れることが、少しでも復興の力になればという思いもありました。

行き先が決まってからは、楽しみな気持ちがどんどん膨らんでいきました。出発の3か月前から天草のことを調べ続け、Googleマップは行ってみたい場所のピンだらけ(笑)。娘も保育園留学を心待ちにしていて、母娘そろって準備万端。海で遊ぶこと、夕陽を眺めること、そして地域でどんな人や暮らしに出会えるのか。期待を胸いっぱいに詰め込んで、旅へと出発しました。

保育園のこと

1週間お世話になったのは「志岐保育園」です。神社のお隣にある平屋の園には広いお庭があり、そこにたくさんの木々や遊具、にわとり小屋もありました。ホームページのおおらかな写真を見て心奪われていましたが、実際に行ってみてもめちゃくちゃほっこり。園児さんは全部で30人ほどで、普段通っている園の1クラスほどです。

親としては当然初日の反応におっかなびっくりでしたが、そんな心配をよそに娘はすぐさま「ママ、じゃあね〜!」と笑顔で手を振り行ってしまい、こちらは「えっ!?」と拍子抜け。後から聞くとそのあと教室を順にまわり「東京から来た(名前)です!よろしくおねがいします!」と元気いっぱい挨拶して回ったそうです(笑)普段から人見知りや場所見知りの少ない子だと思っていましたが、まさかここまでとは・・・。それもこれも、笑顔満開で迎え入れてくださった先生やお友達のおかげです。

園からは毎日たくさんの写真とともにその日の様子をLINEで丁寧にご連絡いただき、初日から1000%楽しみ尽くす娘の様子が手に取るように分かりました。初日には裸足で土の山を駆け上って虫取り、2日目にはプール遊び、3日目には海辺でシーグラス集め、4日目にはサドルなし自転車への挑戦と園庭での給食、5日目には伝統のこども獅子舞見学と、先生方がどれだけこちらに配慮してスケジュールを組んでくださったのかとウルウルしてしまうほどの充実ぶりでした。

今回の滞在中は風がとても強く、残念ながら園児のみんなと裏の海へ遊びに行くことは叶いませんでしたが、少しでも体験させてあげたいと、先生が付き添って海岸まで連れて行ってくださいました。そこで拾ったたくさんのシーグラスは手作りの袋の中に。娘にとって、旅の思い出が詰まった大切な宝物になりました。

また忘れられないのは給食を食べる写真! 普段は好き嫌いの多い娘がごはんに食らいつく写真の迫力ときたら(笑)とても美味しかったようで毎日ほぼ完食、メンチカツに至っては「おかわりください!」と自分で言いに行ったようです。この留学をきっかけにお箸を使うことに目覚めたのもとても大きな成長◎

志岐保育園で過ごした素晴らしい日々は、娘の笑顔あふれるたくさんの写真が物語っています。娘を温かく受け入れ、大きな愛で包んでくださった先生方には感謝の気持ちでいっぱいです!

宿のこと

今回お世話になった宿は「あまくさ温泉ホテル 四季咲館」です。

富岡海水浴場が目の前という素晴らしい立地。毎朝目覚めてカーテンを開けるのがとても楽しみで、お迎え後は必ずと言っていいほど砂浜を歩き、海に入り、貝殻を拾いました。

お部屋は和室10畳に広いキッチン付き。食器類がひと通り揃っていたので、滞在中はほぼ毎日自炊をして過ごしました。車で5分ほどの場所に大きなスーパーがあり、買い出しにも便利。また、浴場にはこども用の椅子も用意されていて、早朝も夜も温泉を大満喫!とろりとした湯質も最高◎

お部屋のWi-Fiも速く、海外とのオンライン会議も問題なく行えました。ちょっと疲れたときには、近くを散歩してリフレッシュ。共用部のコインランドリーも日常的に利用でき、滞在中は不自由なく快適に過ごせました。

地域のこと

滞在中は「せっかく天草に来たのだから!」と、レンタカーで島中を巡りました。

強風続きで、念願のイルカウォッチングも船が大揺れ!娘は終始絶叫で、イルカをほとんど見られませんでした(笑)。それも含めて、すべてがアドベンチャー。今となってはいい思い出です。

天草は見どころが本当に盛りだくさん! 特に西側は夕陽が絶景で、心に残る景色にたくさん出会えました。滞在中に訪れた場所は後でまとめて紹介しますね。

また、レンタカーを返却したあと、次の目的地である上天草まで大きなトラックに特別に乗せていただいたことも、忘れられない思い出です。移動を助けていただけたことも、普段なかなかできない体験ができたことも、とても嬉しかったです。

そして震災時に留学を予定していた、同じ天草の「倉岳保育園」との交流も実現しました。ご挨拶に伺い、園長先生とお話しできたことも、滞在中の大切な思い出です。また、近くの倉岳神社から眺めた絶景も、忘れられない景色のひとつになりました。

余談ですが、滞在先近くのスーパーで、保育園の先生と夕飯の買い物時バッタリ。店内で地元のこどもたちと何人も遭遇したのですが、みんな「先生〜!」とうれしそうに手を振っていて「みんな志岐保育園で育ったんだな〜〜」とじんわりしました。小さな街ならではの人との関わり、本当に素敵です!

滞在中に訪れたお気に入りのスポットはこちら!

  • 雲舟窯:お皿の絵付け体験をさせていただきました。

  • フレンドショップ たかはし:毎日のようにお刺身を買いに通ったお店。

  • よし田:車で断念しましたが、本当は地酒も楽しみたかった居酒屋さん。

  • 下田温泉:情緒ある温泉街。美しい夕陽を眺められるスポット。

  • 崎津集落:世界文化遺産。唯一のオフ日にひとりで訪れ、地元の方や旅行中の方との会話も楽しみました。

  • 丸尾焼窯元:素敵な一点ものに出会える本渡の器屋さん。

  • うしぶか海彩館:カラフルな大漁旗と、鯛が周遊する姿に娘は大興奮。

  • 宮地岳かかしの里:たくさんのかかしに囲まれ、楽しい写真が撮れました。

  • 恐竜の島博物館:フェリーで渡り、化石発掘も体験。

  • 海中水族館シードーナツ:イルカとの触れ合いを楽しみました。

  • リゾラテラス天草:有名な塩パンは並んでも買う価値ありです。

さいごに

保育園留学全体を通じて気づいたのは、思ったより娘がずっと逞しいということでした。前後の行程も入れると2週間に渡る大冒険でしたが、毎日起きた瞬間から寝る間際まで笑顔で、様々なことに等身大で飛び込み、チャレンジする姿に脱帽。崎津集落でたまたまお話しした園の園長先生に「こどもは大人が思ってるよりずっと分かってるんだ」という言葉の通り、こどもなりに感じ、考え、学び、受け入れている。だからこそ、これからもいろんな景色に出会わせてあげたいです。

旅の節々でわたしが「もうすぐ終わっちゃう〜」と嘆いていると「私は寂しくないよ!だってここで過ごしたこと、これからも思い出すから」と名言を叩き出していた娘。しかし実際には最終日のお迎えの時ものすごくもじもじしていたし、東京に帰ってからいただいた連絡帳を読み上げていると、声も出さずにしくしく泣いていました。「先生に会いたい、みんなに会いたい」って。それだけ感情が揺すぶられるほど、素晴らしい経験をさせていただいたのだと思います。

後悔していることといえばひとつだけ、1週間ではなく2週間の留学にすればよかった・・・!お友達との関係性がようやく築けてきたところだったので、行ける方は2週間がオススメです!

留学後は自信が付いたようで、海で魚を掴んだり、東京でも巨大バッタを素手で捕まえたり・・・!志岐保育園が掲げている “遊びながら生きる力を学ぶ” の通り、野生味溢れる我が子がさらに大好きになりました。

こども=「自分が守り・面倒を見る相手」ではなく「一緒に冒険し・楽しむパートナー」だと視点が変わった旅でした。また次回以降の保育園留学でこの感覚をますます研ぎ澄ませたいです。そして天草にも必ずまた帰ってきます!志岐保育園の皆さん、天草の皆さん、素晴らしい体験を本当にありがとうございました。

体験談一覧へ

keyboard_arrow_right