北海道音威子府村 音威子府村幼児センター
3歳
1週間
私たちは神奈川県に住む3人家族です。今回、年少の娘と一緒に、北海道音威子府村で初めての保育園留学を体験しました。
保育園留学という言葉を初めて知ったのは、娘が2歳の頃。SNSの広告で見かけ、インターネットで調べたのがきっかけでした。
一人娘だからこそ、逞しく育ってほしい。いろいろな人と触れ合い、人の温かさを感じながら、柔軟な心を育んでほしい。そんな思いから、普段の旅行でも公園や温泉などで地域の方や子どもたちと触れ合う機会をつくっていました。
そのため、「保育園留学」という素敵な言葉に飛びついたものの、当時は「保育園を利用している人が対象なのかな」と思い、一度は諦めていました。
それから数年後、お友達とのランチ会で「保育園留学に行ってみたい」と話す親子から、「誰でも行けるよ」と聞いてびっくり!娘にも伝えてみると「行ってみたい!」と前向きな反応だったので、参加を決めました。

音威子府村幼児センターを選んだのは、自然豊かな環境に加え、「食」への魅力を感じたからです。娘には卵とくるみのアレルギーがありますが、食べることが大好きなので、できればみんなと同じものを食べられる環境を希望していました。
なんと、音威子府村幼児センターは全員がお弁当。地元の食材を使って家族でお弁当をつくれることも楽しみでした。
「初めての環境で、新しいお友達や先生たちと楽しく過ごす!」ことを目標に、家族で北海道音威子府村へ出発しました。

出発前は「行ってみる!」と楽しそうにしていた娘も、留学が近づくにつれて「1人で行くのは嫌」「ママと一緒ならいい」と言うようになりました。私自身も、できることならずっと付き添って見ていたいと思うほど心配でしたが、親と離れるからこそ成長できることもあると自分に言い聞かせました。

娘は人見知り・場所見知りがあり、じっくり観察してから行動するタイプ。事前の面談で先生に相談すると、「離れるときは寂しいかもしれないけれど、そのあとは楽しく過ごせますよ」と笑顔で言ってくださり、「この先生なら安心して任せられる」と感じました。
そして迎えた初日。園に着くまではなんとか大丈夫だったものの、いざ離れるときには「ママと一緒がいい」と大泣き。先生が優しく抱きかかえてくださり、私は泣き声を背に園を出ました。
お迎えの時間まで「泣いていないかな」と心配していましたが、帰ってきた娘はニコニコ。「先生がちょうちょを捕まえたよ!」「好きな先生ができたの」と嬉しそうに話してくれました。
初日の涙を乗り越えたことで、娘の中にも自信が生まれたようです。翌日からは「ほいくえん、楽しかった!」と笑顔で通うようになり、親子で「明日は何をするんだろうね」と毎日楽しみにするようになりました。
音威子府村幼児センターで特に印象に残ったのは、少人数だからこそ、一人ひとりの「やりたい」に寄り添ってくださることでした。
娘が砂遊びが好きだと知って、服が真っ黒になるまで泥遊びを楽しませてくれました。汚れた洋服は園で洗濯してくださり、その心遣いも嬉しかったです。
曇り空の日には虫捕りに出かけ、たくさんのチョウがいる場所へ探検へ。私は虫が苦手で、これまで娘に虫捕りを経験させる機会が少なかったので、初めてチョウに触れる姿がとても嬉しかったです。雨の日には手作りのスライムで遊んだり、折り紙が好きな娘には星のついた腕時計を作ってくださったり。たくさんの作品を「宝物が増えたよ」と嬉しそうに持ち帰ってきました。
縦割り保育なので、帰宅すると「お姉さんがね」「小さい子がね」と、園で一緒に過ごしたお友達の話もたくさんしてくれました。
楽しかった園での様子を話してくれる一方で、初めの2日間はお弁当を残して帰ってきました。お弁当を見るとママを思い出して寂しくなったそうで、慣れない環境の中で頑張っていたことが伝わってきました。
3日目は娘と食べられる量を相談しながら一緒にお弁当を詰め、その日は見事完食!先生やお友達が「バンザーイ!」とお祝いしてくれ、「お弁当キレイだよ」と嬉しそうに帰ってきました。自分の気持ちや身体と相談しながら、一歩ずつ慣れていく経験ができたと思います。
週に2〜3回ある先生の手作りおやつもアレルギー対応をしてくださり、本当にありがたかったです。
また、園からいただいた手作りの写真付き連絡帳も娘のお気に入り。「先生、何て書いてるの?」と毎回楽しみにし、今でも自分が主役の絵本のように大切に読んでいます。娘の不安や寂しさに気づき、いつも寄り添ってくださった先生方の存在も心に残っています。
最終日前には「明日最後なのヤダ!」と大泣きするほど、先生やお友達との時間が大切なものになっていました。最終日には「幼稚園は無しで、またここの保育園に来るね!」と言うほど大好きになった娘。
お別れのあとは足取り軽く駆けていく娘の背中がとても逞しく見え、「家族で挑戦して本当によかった」と思いました。娘の成長を一緒に喜んでくださった先生方とのお別れでは、まさかの私が涙(笑)。初日はあんなに泣いていた娘が、最後には「また来たい」と思える場所に出会えたことが、今回の留学で得た何より大きなものだったと思います。
娘が園で過ごしている間は、夫婦で美味しいものを巡る時間に。16時のお迎え後は、娘も一緒に家族でお出かけするのが毎日の楽しみでした。
園で2時間ほどしっかりお昼寝をして帰ってくるため、娘はお迎え後も元気いっぱい。「まだパパとママと遊びに行ってないよ!帰るのはイヤ!」と言うほどでした。
音威子府村では、天塩川温泉へ行ったり、道の駅で買い物をしたり、木工体験に参加したり。木工体験では菜箸やまな板を手作りし、先生との出会いも思い出になりました。一目惚れしたしゃもじとヘラも購入し、今でも大切に使っています。

村の道の駅や温泉では、地域の方とお話しする機会もありました。娘に優しく声をかけてくださったり、保育園留学の話から会話が広がったりと、どこへ行っても温かく迎えていただき、村全体の温かさを感じました。
おさしまセンターでは、昔の音威子府村の歴史やビッキさんについてのお話を伺い、ゆっくり芸術を楽しむ暮らしにも触れました。また、地域の掲示板でイベント情報を見つけ、最終日には園終わりに家族でクラシックコンサートへ。子どもにも優しいアットホームなコンサートで、検索では見つからない地域の魅力に出会えたことも嬉しかったです。滞在中は、施設などに貼られているイベント情報もぜひチェックしてみてほしいです。
そして、少し足を延ばして周辺エリアにも出かけました。豊富町、浜頓別町、中頓別町、美深町、名寄市などへ、毎日1〜2時間ほど車を走らせ、温泉巡りや海鮮も満喫しました。
夜の道ではシカや野うさぎ、キツネに出会えたのも、北海道ならではの思い出です。
特に印象に残っているのは、士別市の「士別成吉思汗 本店」。真夏でも快適な気温の中、外で食べるジンギスカンと新鮮な野菜が本当に美味しく、娘もたくさん食べました。何度もお水をこぼしてしまった娘に「すぐ乾くよ」と笑顔で対応してくださったオーナーさんの人柄も素敵でした。

天塩川のカヌー体験のお話も聞き、今回はタイミングが合いませんでしたが、「いつか娘も一緒にリベンジしたいね」と話しています。
ほかにも、周辺地域の訪れてよかったおすすめスポットを簡単にご紹介します!
道の駅 北オホーツクはまとんべつ
室内遊具があり、ビンゴ大会にも参加。子ども連れでも楽しめました。
北海道立サンピラーパーク
アスレチック遊具や三輪車、卓球を楽しみました。広々としていて、ゆっくり散策するのも気持ちよさそうな場所です。
豊富町立定住支援センター「ふらっと」
木の室内遊具や公園、図書館が充実。パパと娘が遊んでいる間、ママはゆっくり読書を楽しみました。
豊呷海水浴場
つやつやの石や貝殻を拾い、「先生にプレゼントするんだ〜」と宝物集め。花火も楽しみました。温泉で出会った地域の方との会話から、「こんなふうに自由に楽しんでいいんだ」と肩の力が抜けたのも印象に残っています。

今回お世話になった滞在先は「ちょっと暮らし住宅」で、のびのびと快適に過ごすことができました。
自宅がマンションなので、走り回れる家で過ごせたことが娘にとっても嬉しかったようです。
布団干しをアスレチックにして、毎日楽しそうに遊んでいました。
村の担当の方も「いつでも連絡してください」とLINEを教えてくださり、安心して過ごすことができました。
滞在中は仕事をせず、朝と夜は基本的に自炊もして家族との時間を大切にしました。

地元の食材を使って、朝ゆっくり家族3人でお弁当をつくる時間は、普段の生活ではなかなかできないことでした。

今回の旅では、娘の真剣な表情をたくさん見ることができました。
その横顔は、きっとこれからも忘れないと思います。
新しい環境に一人で身を置いて挑戦できた経験は、娘にとって大きな自信になりました。
この愛に溢れた時間が、これから娘が「ドキドキするけど、やってみよう」と一歩を踏み出すときに、きっと背中を押してくれると思っています。
そして、音威子府村で出会った方々との時間を通して、私自身も「好きなことを楽しんでいる人は、みんな輝いている」と感じました。

移住して暮らしている方のお話を聞き、「夏の暑い時期は、数ヶ月だけこちらで暮らす二拠点生活も楽しそう!」と、新しい暮らし方にも興味を持つようになりました。
娘にも、そして私自身にも、好きなことをたくさん見つけてほしい。
ポケットに入りきらないくらい、たくさんの「好き」を親子で集めていきたいと思います。
音威子府村では、とにかく先生たちやお友達に会いたい。
娘も先生やお友達の名前をしっかり覚えていて、「また遊びに行こうね」と話しています。
今回出会ったすべての方に、感謝の気持ちでいっぱいです。
私たち家族は、自然に囲まれた環境で、何もない暮らしの中、家族との時間に集中することで、心がとても満たされました。
「家族との時間って、こんなに幸せなんだ」
そのことに家族で気づけたことが、今回の旅で得た一番の財産です。
迷ったら、まず行ってみる。
きっと子どもの成長を通して、今まで出会ったことのない感情に、たくさん出会えると思います。

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